1位
蝉は胎児に寄生する
医師の立花ユリは海で隔てられた小さな孤島へ、ある蟲の研究にやってきていた。
それは人に寄生する蝉…蝉に刺された人間は卵を植え付けられ5年後に身体を突き破り孵化する。卵を取り除く方法はなく刺された人間は必ず死ぬ事に…しかし女性にのみ唯一助かる方法があった!?
〝生〟と〝死〟と〝怒り〟が誘うワールドエンドストーリー!
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それは人に寄生する蝉…蝉に刺された人間は卵を植え付けられ5年後に身体を突き破り孵化する。卵を取り除く方法はなく刺された人間は必ず死ぬ事に…しかし女性にのみ唯一助かる方法があった!?
〝生〟と〝死〟と〝怒り〟が誘うワールドエンドストーリー!
ただのパニックものではなく、設定の時点で圧倒的に強い世界観ができあがっています。蝉に寄生されてから死ぬまで「5年生きられる」という長い猶予と、“妊娠すると胎児に寄生が移るから女性は助かる”というルールが組み合わさった瞬間、人間関係も価値観も一気にぐちゃぐちゃに崩れていきます。
結末は最悪すぎるのに最高としか言いようがないレベルで、読み終わったあともしばらく頭から離れません。「二度と読みたくない」と感じる人がいてもおかしくない鬱さですが、それでも一度は読んでほしい、と胸を張ってすすめたくなる、知名度不足が本当に惜しい名作です。