1位
令和元年のえずくろしい
「なあ、平成の大不況に生まれて
令和になったらコロナがきてよ。
仕事も無くなって税金も上がって最低賃金は安いし、
俺らみたいな底辺に未来はねえだろうが。
欲望のままに生きて、何が悪いんだよ。」
ゼロ年代から続く大阪のシェアハウス。
そこでは様々な傷を抱えた若者たち十人が共同生活している。 令和元年夏。新たな二人の男女が引っ越してきた。 今日も住人たちは互いの感情をぶつけ合いながら過激な青春を謳歌していく。 搾取と分断の果てに、全てが崩壊するとは知らずに……
暴力、淫蕩、怠惰、傲慢、嫉妬……地獄のシェアハウスで巻き起こる最悪の群像劇。
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令和になったらコロナがきてよ。
仕事も無くなって税金も上がって最低賃金は安いし、
俺らみたいな底辺に未来はねえだろうが。
欲望のままに生きて、何が悪いんだよ。」
ゼロ年代から続く大阪のシェアハウス。
そこでは様々な傷を抱えた若者たち十人が共同生活している。 令和元年夏。新たな二人の男女が引っ越してきた。 今日も住人たちは互いの感情をぶつけ合いながら過激な青春を謳歌していく。 搾取と分断の果てに、全てが崩壊するとは知らずに……
暴力、淫蕩、怠惰、傲慢、嫉妬……地獄のシェアハウスで巻き起こる最悪の群像劇。
雰囲気は終始、湿気を含んだぬめりのある不快感が続くタイプ。舞台になるのは、先のことは考えず、その場の楽さと快楽だけで日々を回している「ダメ人間」たちのシェアハウスです。だらしなさや甘え、依存が当たり前みたいに漂っていて、その空気が読む側の皮膚にもじわじわ染み込んでくるような読後感があります。
とはいえ、本作は“じめじめした人間模様を眺めるだけ”で終わりません。きちんとトラブルが起き、伏せられた謎が用意され、それが段階的にほどけていく。さらに終盤にはどんでん返しまで仕込まれていて、ストーリーとしての推進力も強い。だからこそ、読者は「面白いのに、気分が悪い」という矛盾した満足感を抱えたまま最後まで連れていかれる一作になっています。