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後悔しても自己責任…。心が破壊される名作鬱漫画5選

公開日: 2025.12.21
後悔しても自己責任――そんな前置きが必要になるタイプの特集です。

世の中には、「面白い」だけじゃ済まないマンガがあります。読んだあとに気分が沈むとか、胸の奥に変な重さが残るとか、そのレベルではなく、価値観や感情の防御壁ごとバキッと折ってくるやつ。「なんでこんなに刺さるんだよ……」ってなりながら、ページをめくる手が止まらなくなる。心にダメージが入るのに、傑作すぎて逃げられない。そういう鬱漫画です。

この記事では、マガゾンが実際に読んで「これ、下手するとメンタル持っていかれるだろ……」と感じた“心が破壊される名作鬱漫画”厳選して5作品紹介します。
救いが薄い・倫理観が揺さぶられる・読後に嫌な余韻が残る・人間の底が見える――このあたりの要素が好きな人に刺さります。逆に、最近メンタルが弱っている人は本当に無理しないでください。マジで、自己責任です。

「楽しい漫画はもう一通り読んだ。次は“感情を壊しにくる名作”が読みたい」
そんな人だけ、次に読む一冊の候補としてチェックしてみてください。

まずは結論|今回おすすめする作品一覧

迷ったときは上から順にチェックすればOK。

順位 作品名 巻数 ひと言タグ
1位 令和元年のえずくろしい 全 1巻 明日が見えない地獄のシェアハウス
2位 水色の部屋 全 2巻 イビツすぎる母と息子の物語
3位 生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのこと 全 3巻 合法の範囲の限界
4位 四丁目の夕日 全 1巻 徹底的なまでの胸糞
5位 愛と呪い 全 3巻 半自伝的90年代クロニクル

このランキングの選び方

どういう基準で作品をピックアップしたかを説明します。

今回の「後悔しても自己責任…。心が破壊される名作鬱漫画」の選定基準は、次の通りです。

・単に暗い/残酷なだけではなく、読了後に“感情の芯”が残るレベルで満足度と破壊力が高いこと
・読み始めたら止まらない「ストーリーの引力」があり、ページをめくるほど精神が削れていくタイプであること
・鬱の描き方が凡庸ではなく、テーマ・構成・キャラクターのどれかが“えげつない角度”で刺してくること
・一発の胸糞で終わらず、余韻・後味・問いの残し方まで含めて「誰かに勧めたくなるポイント」が明確にあること

作品別の詳しいレビュー

一作ずつ、どんな読後感になるのかを詳しく解説します。

1位

令和元年のえずくろしい

全 1巻 / ランクイン理由を解説
「なあ、平成の大不況に生まれて
令和になったらコロナがきてよ。
仕事も無くなって税金も上がって最低賃金は安いし、
俺らみたいな底辺に未来はねえだろうが。
欲望のままに生きて、何が悪いんだよ。」

ゼロ年代から続く大阪のシェアハウス。
そこでは様々な傷を抱えた若者たち十人が共同生活している。 令和元年夏。新たな二人の男女が引っ越してきた。 今日も住人たちは互いの感情をぶつけ合いながら過激な青春を謳歌していく。 搾取と分断の果てに、全てが崩壊するとは知らずに……

暴力、淫蕩、怠惰、傲慢、嫉妬……地獄のシェアハウスで巻き起こる最悪の群像劇。
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編集部コメント
『令和元年のえずくろしい』は、読んでいるあいだずっと言語化しにくい“居心地の悪さ”がまとわりつく作品です。

雰囲気は終始、湿気を含んだぬめりのある不快感が続くタイプ。舞台になるのは、先のことは考えず、その場の楽さと快楽だけで日々を回している「ダメ人間」たちのシェアハウスです。だらしなさや甘え、依存が当たり前みたいに漂っていて、その空気が読む側の皮膚にもじわじわ染み込んでくるような読後感があります。

とはいえ、本作は“じめじめした人間模様を眺めるだけ”で終わりません。きちんとトラブルが起き、伏せられた謎が用意され、それが段階的にほどけていく。さらに終盤にはどんでん返しまで仕込まれていて、ストーリーとしての推進力も強い。だからこそ、読者は「面白いのに、気分が悪い」という矛盾した満足感を抱えたまま最後まで連れていかれる一作になっています。
2位

水色の部屋

全 2巻 / ランクイン理由を解説
高校生の柄本正文は母親のサホと二人暮らし。美しい母親に対して屈折した愛情を抱いていた。その想いはやがて、ある事件を引き起こしてしまう――。

『R-中学生』のゴトウユキコが圧倒的な深度で描く、母と息子の性と愛。

昭和の日本映画みたいでせつなくてエロくてよいです。僕には描けません。――山本直樹(漫画家)
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編集部コメント
『水色の部屋』は、読んでいる最中ずっと、甘さと恐さが同居した居心地の悪さに呼吸を奪われる作品です。頭では「これは踏み込んじゃいけない」と理解しているのに、感情のほうがじわじわ別の方向へ滑っていく。そのズレが読者にも伝染して、読み終えるまで落ち着かない感覚がまとわりつきます。

雰囲気は、静かで柔らかいのに、どこか湿度が高くて不快な温度を帯びている感じ。舞台は、本来いちばん安全なはずの“親子”という関係が、狭い生活空間の中で少しずつ歪んでいく日常です。会話の間合い、視線の刺さり方、ささいな仕草――そうした細部が全部、危うさの方向へ積み上がっていくので、読者は常に「いつ決壊する?」という予感を抱えたままページをめくることになります。

それでいて本作は、ただ気まずい空気を眺めさせるだけの粘度高めな人間ドラマでは終わりません。越えてはいけない線が確実に近づいてくる手応えがあり、違和感の正体や感情の根が少しずつ輪郭を持っていく。後半では、序盤に見えていた“親子の物語”が別の意味を帯びはじめ、受け止め方が反転する瞬間が用意されています。物語としての牽引力が強いからこそ、「面白いのに気分が悪い」という矛盾した感覚のまま、最後まで引きずり込まれる一冊です。
3位

生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのこと

全 3巻 / ランクイン理由を解説
漫画家志望の32歳「向井和也」は酩酊の果てに母校の小学校の屋上から飛び降りた。

目覚めるとそこは20年前の世界で、自分の姿も小学6年生に戻っていた。

屈辱にまみれた人生をやり直すチャンスを得たカズヤは、初恋の少女アンナと結ばれる事を望む。

しかし、その想いが新たな悲劇の幕を開く――。時を超えて初恋を汚す物語。
作品ページへ
編集部コメント
『生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのこと』は、率直に言って「これ、危険だな……」と思わされるタイプの作品です。

主人公がとにかく救いようがなく、ここまで人格が破綻した人間を他で見た記憶がないレベル。最悪と言い切って差し支えないクズさなのに、その“どうしようもなさ”こそが物語を暴走させる燃料になっていて、読み始めると視線を外しにくい強烈な引力が生まれています。

過激な描写ばかりが取り沙汰されがちですが、核にあるのはむしろサスペンスとしての出来の良さです。展開の組み立て、伏線の置き方、緊張感のコントロールが丁寧で、刺激だけに頼らず「ジャンル作品としてちゃんと面白い」軸を持っている。だからこそ、過激さだけでイロモノ扱いされるのは正直もったいないし不当だと思います。サスペンス好きなら普通に射程圏内です。

ただし描写の刺激はかなり強烈なので、耐性がない人には薦めづらいのも事実。逆に言えば、「安全にヤバいものを摂取したい」「合法の範囲で限界を見たい」というタイプには、深く刺さる一作です。
4位

四丁目の夕日

全 1巻 / ランクイン理由を解説
山野一の幻の衝撃作品「四丁目の夕日」がついに電子化!
平々凡々に生きている主人公・たけしはある日暴走族に襲われる。その日、家に帰ってみれば、母親は大けがをして救急車で運ばれてしまったのだ。以降、これでもかこれでもかというくらい不幸がたけしを襲う。たけしは大乗仏教的とさえ思える「不幸の無間地獄」へと落ちていくのだった……。

これを読まずして、80年代のサブカル・コミックは語れない。
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編集部コメント
現代の感覚ではまず通らないだろう、皮膚感覚で刺さってくるようなエグさが最初から最後まで詰め込まれた一作。思い付く限りの胸糞展開が遠慮なく畳みかけられ、読者は「まだ下があるのか」と底を見誤るほど、絶望だけが積み上がっていく。

読んでいる最中は本気で胃が重くなるタイプですが、同時に“安全な場所から他人の不幸を覗き込む”ことで生まれる、歪んだ快感の仕組みがはっきり存在する。要するに、圧倒的に守られた立場から味わう背徳的な愉悦こそが、この作品の核です。

不幸が唐突に落ちてくる速度も回数も異常で、展開は常に想像の一段上を踏みにじってくる。胸糞作品の中でも読後のダメージが突出していて、最恐クラスと言っていい後味を残します。
「感情を揺さぶられたい」どころか、「精神を一度壊してほしい」と思う日にだけ手を出すべき種類の作品です。
5位

愛と呪い

全 3巻 / ランクイン理由を解説
物心ついた頃には始まっていた父親からの虐待、宗教にのめり込む家族たち。

愛子は自分も、自分が生きるこの世界も、誰かに殺して欲しかった。阪神淡路大震災、オウム真理教、酒鬼薔薇事件……時代は終末の予感に満ちてもいた。

「ここではないどこか」を想像できず、暴力的な生きにくさと一人で向き合うしかなかった地方の町で、少女はどう生き延びたのか。『ぼくらのへんたい』の著者が綴る、半自伝的90年代クロニクル。
作品ページへ
編集部コメント
『愛と呪い』は、読み始めた瞬間にまず「これ、本当に実話なのか?」という疑いから入ってしまう作品です。平凡な環境で育った側からすると、内容は正面から受け止めるのがきついレベルで、むしろ「こんな人生が現実に存在する」という事実そのものが一番怖い。

もちろん作品として世に出ている以上、読者はどこかで“物語”として読んでしまう。けれどページを進めるほど、「それを面白がって読んでいいのか?」という後ろめたさが膨らんでくる。その感覚を強制的に抱かされるところが、この作品の異常さだと思います。

「生々しい」「リアル」といった言葉では、正直まったく足りません。

なぜならこれは創作ではなく、(半)自伝だからです。これまでフィクションだからこそ受け止められていた暴力や不幸が、“実際に起きた出来事”として差し出されたとき、人はどこまで耐えられるのか。そんな問いを、逃げ道なしで突きつけてくる――とてつもなく強烈な一冊です。

まとめ

今回紹介した5作品は、どれも「読後に残る不快感」や「心に刺さる嫌な余韻」が突き抜けている、“胸糞”としての破壊力重視で選びました。とにかく「人間の嫌な部分」「救いの薄さ」「倫理観を揺さぶる展開」を真正面から浴びたい人向けのラインナップです。

気になる作品があれば、まずは1話だけでも触れてみてください。数ページで「これは引き返せないやつだ」と察する作品ばかりです。各リンク先では試し読みやお得なキャンペーンもチェックできるので、自分のツボに合いそうな一冊からぜひ掘り起こしてみてください。