『ドクの贈物』は、個人的にも強く推しているDODOTAN先生がジャンプ+で連載していた作品。いろいろなレビューがありますが、正直「かなり不当に叩かれている」と感じている一作。

よくある低評価の理由として挙がるのが、“たかだかそんなことくらいでここまでのことをするのが違和感”というタイプの意見。でも、それこそがこの作品のテーマ。

この漫画が描いているのは、「たかがそんなことくらい」を自分の中で勝手に肥大化させてしまう未熟さ。思春期の自分を思い出してみてほしい。今思えばどうでもいいレベルの出来事で不安になったり、全部終わったみたいな気持ちになったりした経験は、誰にでも一度はあるはずです。

『ドクの贈物』は、そんな未熟さに“芸術的な天才の感性”がくっついたとき、どれだけ歪で異常な化学反応が起きてしまうのか──そこを徹底的に描ききった作品。

結末に込められたメッセージも個人的にはかなり刺さっていて、ジャンプ+連載時は本気で毎週更新を心待ちにしていました。

初めて見つけたとき、「ジャンプと名のつくサイトでこの作品は本当に大丈夫なのか？」と不安になるくらい、攻めた内容の“マジでやばい”作品。

絶対に読んでおいてほしい一作です。